院長 亀嶋 秀和
乳がんは年々増加し、今は15人に一人が罹患すると言われております。
しかも40-50代の比較的若く、家庭や社会で重要な働きをしている世代が多いのが特徴です。
乳がんは進行すると根治が困難なのが現状であり、早期発見が大切です。
当院では、マンモグラフィ、エコーなどの医療機器を用いた乳がん検診を行います。
また、必要な方には細胞診や針生検といったさらなる精密検査も迅速に行います。
甲状腺疾患は、甲状腺癌や良性腫瘍など腫瘍性疾患に、橋本病、バセドウ病など機能性疾患含めると実に女性の10%程度の方々が罹患されているといわれております。
また、患者様は20-60代と幅広い年代に渡り、治療が長期にわたることも多いのが特徴です。
こういったことから患者様はお仕事をされている方々も多く、
患者様の利便性を考慮し大通り地区で開業させていただきました。
当クリニックでは自分のこれまで得た知識、経験から、適切な医療を提供し、患者様、地域の皆様に愛されるクリニックづくりをしていきたいと思っております。
乳房や甲状腺で何か気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
略 歴
- 昭和42年
- 北海道札幌市生まれ
- 昭和60年
- 道立札幌西高校卒業
- 平成4年
- 札幌医大卒業、第一外科入局
- 平成8年
- 札幌医大検査部
- 平成12年
- 東京癌研究会附属病院乳腺外科レジデント
- 平成13年
- 滝川市立病院外科医長
- 平成20年
- 札幌医大第一外科 助教
- 平成23年
- 医療法人 東札幌病院 外科部長
(平成26年 米国スタンフォード大学留学) - 平成29年4月
- 大通り乳腺・甲状腺クリニック 開院
院長プロフィール
- 専門医・所属学会
- ・日本外科学会 専門医・指導医
- ・日本乳癌学会 専門医・指導医
- ・検診マンモグラフィ読影認定医
- ・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 評議員
- ・日本乳癌学会北海道地方会 世話人
- ・日本乳癌検診学会、日本甲状腺外科学会、
日本家族性腫瘍学会、日本癌学会各会員
- 外部役職
- 札幌医大臨床准教授
- With You Hokkaido~あなたとブレストケアを考える会~ 代表
北海道新聞 オントナに寄稿しています。
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学会発表・セミナー等
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2023.9.16 第21回日本乳癌学会北海道地方会
- 演題名:初回の吸引式乳房組織生検(VAB)にて悪性所見が得られなかった乳癌症例の検討
- 要旨:乳癌の確定診断として行う吸引式乳房組織生検(Vacuum assisted breast biopsy: VAB)の偽陰性症例について検討した。2021.1~2023.6に当院で行った超音波下VAB症例332例のうち、同一患者に2回以上VAB施行した症例もしくは初回VAB後、外科的生検行い乳癌が判明した症例の計3例について発表。いずれも、初回のVABで悪性の診断がつかなかったが、悪性を強く疑い経過観察初期に再度VABもしくは外科的生検行い、乳癌の診断となった。診断遅延につながるfalse negativeを避けるため、VAB結果が良性であっても、画像上悪性が否定できない場合、小病変の場合は厳重フォローも可能であるが、大きな病変の場合は積極的に再検査を行うことが望まれることを発表した。
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2023.7.29 第39回北海道甲状腺談話会
- 演題名:亜急性甲状腺炎の経過観察中に判明した甲状腺乳頭癌の1例
- 要旨:症例は51歳、女性。左頸部の腫脹と疼痛を主訴に来院。臨床症状より、亜急性甲状腺炎と診断。ステロイドによる内服治療で本疾患が改善したが、頸部エコーで腫瘤様所見が消失せず、9か月後1.3cmの低エコー腫瘤として認識できたため、細胞診行ったところ甲状腺乳頭癌が判明した。手術行い、乳頭癌、2.2cm、pN0、pStgae I、慢性甲状腺炎の病理診断であった。亜急性甲状腺炎においては結節性病変が消失しない場合、悪性疾患も念頭に置き、腫瘤の精査もしくは経時的な経過観察が必要であることを発表した。
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2023.6.29~7.1 第31回日本乳癌学会学術総会
- 演題名:当院における葉状腫瘍手術例の検討
- 要旨:乳腺葉状腫瘍は、乳腺腫瘍全体の 0.3-1.0%と比較的稀な疾患であり、病理組織学的所見により良性、境界悪性、悪性の3型に分類される。当院で手術治療した葉状腫瘍6例について報告した。年齢中央値は 40歳 (22-51歳)で、全例術前に針生検行い、術前診断は線維腺腫2例、葉状腫瘍は4例であった。全例に腫瘍摘出術を行い、術後病理診断は、良性3例、境界悪性3例、悪性0例であった。5例は再発ないが、断端陽性の境界悪性1例に再発みられ合計3回の手術要したが、その後の再発はない。正確な術前診断が困難な症例も存在することと、再発例の反省から手術時の断端確保には十分気を付けるべきことを報告した。
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2022.9.10 第20回日本乳癌学会北海道地方会
- 演題名:乳管内乳頭腫手術症例の検討
- 要旨:乳管内乳頭腫は血性乳頭分泌を主訴とする乳房良性疾患の代表的疾患の一つとされるが、両悪性の鑑別に苦慮し、手術に至る症例が存在する。当院での手術症例5例について検討した。乳房良性疾患で手術した23例中、本疾患は5例(22%)であり、年齢は、40代2例、50代2例、60代1例、4例に組織生検が行われ、すべて良性であった。手術に至った理由として、血性乳頭分泌持続が1例、腫瘤増大+MRI診断で乳癌疑いが4例であり、それぞれに腺葉区域切除、腫瘤摘出術が行われた。画像診断、組織生検診断を駆使しても切除せざるを得ない症例が存在する。
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2022.7.23 第38回北海道甲状腺談話会
- 演題名:低リスク微小乳頭癌に対する非手術積極的経過観察に関する検討
- 要旨:腫瘤径1cm以下の超低リスク微小乳頭癌と診断された場合、非手術積極的経過観察を行うことも最近認知されてきている。当院で診断した超低リスク微小乳頭癌19例(当院で同時期に乳頭癌と診断確定された全200例の9.5%)について検討。30~40代:6例(31.5%)、50~60代:7例(37%)、70歳以上:6例(31.5%)、平均観察期間は平均16.7ヵ月(0-42ヵ月)、平均腫瘤径6.2mm、18例は腫瘤径変化ないが、1例に42か月後わずかに腫瘤径増大認めた。2例が1-6ヵ月以内に非手術を撤回され手術となった。長期的に経過観察が必要であり、患者理解が重要である。
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2022.7.1 第30回日本乳癌学会学術総会
- 演題名:新型コロナワクチン接種が乳腺診療に与える影響についての検討
- 要旨:乳癌検診で、新型コロナワクチンの摂取歴が判明している71例について検討。リンパ節所見を接種後日数30日で分けた結果、30日未満が約半数であり、正常が36%、リンパ節腫大が64%、30日以上では正常が84%、リンパ節腫大が16%と、接種後1か月経過するとリンパ節所見は軽度になっていた。1例に乳癌であり、受診直前に患側腕にワクチン接種、術前CTで造影される腫大リンパ節が複数個みられリンパ節転移が疑われたが、手術でリンパ節転移は否定された。診察前に新型コロナワクチン接種の事前聴取が望ましく、リンパ節腫大例には受診者への説明が必要であり、確実な鑑別診断が必要である。
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2021.10.9 第19回日本乳癌学会北海道地方会
- 演題名:新型コロナワクチン接種後の腋窩リンパ節腫大についての検討
- 要旨:新型コロナワクチン接種後の乳房診察で腋窩リンパ節腫大がみられ、結果の解釈に苦慮する症例が散見され、当院での診療経験を発表した。当院で診療した39例について、接種側の腋窩リンパ節所見に着目し解析した。腋窩リンパ節の左右差が15例(38%)に見られた。腋窩リンパ節所見を正常、軽度腫大、腫大の3所見に分けると、それぞれ38.5%、38.5%、23%であった。いずれも乳癌症例はいなかった。結論として、診察前に新型コロナワクチン接種の事前の聴取が望ましく、リンパ節腫大例には受診者への説明が必要であり、乳癌のリンパ節転移の見落としがないよう十分な注意が必要である。
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2020.10.9 第28回 日本乳癌学会学術総会
- 演題名:当院で治療を行った肉芽腫性乳腺炎の検討
- 要旨:肉芽腫性乳腺炎というときに乳癌とよく似た形態を示すことがある比較的稀な炎症性良性疾患について当院での治療経験を発表した。2年半で10例を経験した。全例に硬い腫瘤触知し、全例に組織検査行い、8例で肉芽腫性乳腺炎と確定され、2例が乳腺炎であった。治療は8例に行われ、ステロイド7例、抗生物質5例(重複あり)でステロイド平均投与期間は平均5.6ヵ月(1~14ヵ月)であった。膿瘍形成例4例には切開・排膿が行われた。全例手術せず経過し治療終了した。ステロイド治療が有効であり、長期にわたる症例もあるが外科的切除に至る例はなく、粘り強く保存的加療を続けることが肝要である。
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2019.8.30 第16回 With You Hokkaido
- 2019.8.30(金)に 第16回 With You Hokkaidoを開催しました。
- 第16回 With You Hokkaidoの様子はこちら
- With You Hokkaidoは、乳がん患者さんやそのご家族のケアを充実させるために、
乳腺専門の先生方や医療スタッフとともに考えていく会で、毎年夏に定期開催しております。
対象参加者は、乳がん患者さん、体験者やそのご家族で、毎年、メインテーマのもと講演やパネルディスカッション、
並びにグループワークを行っております。
グループワークは少人数で様々なテーマについて体験や思いを話合う会です。
毎年200人の参加者が集まり、医師・メディカルスタッフなどのボランティアスタッフも総勢60人以上になります。
患者さん同士や、様々なメディカルスタッフとも交流できる会です。
With You Hokkaidoのサイトはこちら
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2019.7.20 第37回北海道甲状腺談話会
- 2019.7.20(土)午後に 第37回北海道甲状腺談話会を主催しました。
- 北海道甲状腺談話会は、北海道の甲状腺診療に携わる医師・メディカルスタッフを対象にした研究会で、
内科、外科、耳鼻科、放射線科の医師や、看護師、検査技師などが参加します。
プログラムは一般演題発表と特別講演からなり、北海道の甲状腺診療のレベルアップに貢献しております。
今年は当院が当番となり、会を開催いたしました。
2018.8.25 第16回日本乳癌学会北海道地方会
- 演題名:エコースキャンガイドの有用性の検討
- 要旨:マンモグラフィで指摘された病変部位を二次元上の画面で位置推定するエコースキャンガイド(以下ESG)を導入し、その有用性について検討した。マンモグラフィはキャノンメディカル 製Pe・ru・ruTM Digitalを使用、オプションにてESGを導入した。対象は102例。マンモグラフィ撮影後ESG上での病変位置推定箇所と実際にエコー上描出された病変とが±30%以内であれば的中とした。結果は的中率が93%であり、有用性が高いと思われた。超音波検査の検者が検査前に病変位置をモニタ確認できる環境は検査の質、効率を高めるためにも有用であると思われる。
2018.7.21 第36回 北海道甲状腺談話会
- 演題名:甲状腺穿刺吸引細胞診の精度に関する検討
- 要旨:開院以来当院で行った穿刺吸引細胞診569病変を検討した。結果は、良性389例(68%)、意義不明84例(15%)、濾胞性腫瘍27例(5%)、悪性52例(9%)であり、診断確定率は82%であった。意義不明84例中画像で悪性を疑った34例で最終的に10例が甲状腺乳頭癌の診断となった。穿刺吸引細胞診で意義不明という確定診断が得られない結果がでた場合は甲状腺癌が多いという結果であり、悪性を疑う所見であれば積極的に再検をし、診断確定すべきである。
2018.4.21 第5回 北海道甲状腺セミナー
- 演題名:甲状腺細胞診~精度・実技~(教育講演)
- 要旨:姉妹医療機関である上條甲状腺クリニック主催の講演会で教育講演として発表した。当院で行っている甲状腺細胞診について実技・成績について発表した。甲状腺細胞診とは、甲状腺腫瘍に対し、注射針を用いて直接細胞を採取する検査であり、その後の治療方針決定のために必須の検査である。この検査を行うことで、約80%は確定診断がつく、悪性診断の正診率は98%、小腫瘤(6-7mm程度以下)では、正診率が低下することなどを報告した。
2017.9.23 第15回 日本乳癌学会北海道地方会
- 演題名:無床専門クリニックでの手術にかかわる病診連携について
- 要旨:2017.4に無床の乳腺・甲状腺専門クリニックとして当院を開院した。当院は無床であるため、手術患者さんは連携病院での出張手術を行う体制としている。診断確定後の術前受診日数、入院日数は、これまでの病院単独での診療時とかわりなく、無床クリニックにおいても診療連携体制が整えば、手術治療が可能であることを報告した。その他、今後の課題などについて発表した。患者さんのから意見では、手術までしてくれることで主治医が変わらず見てもらえることで安心感をもっているという声が予想以上に多いことがわかった。