札幌 大通にある乳腺と甲状腺の病気の治療を行うクリニックです。乳がん、乳腺症などや、バセドウ病、橋本病、甲状腺がんをはじめとする甲状腺の病気の診療を行います。

 011-200-2005

午前 9:00~12:30
午後 14:00~18:00
水・土 午前のみ(水 12:00まで)
日・祝 休診
※受付時間は診療時間終了30分前まで

院長紹介

院長 亀嶋 秀和

乳がんは年々増加し、今は15人に一人が罹患すると言われております。
しかも40-50代の比較的若く、家庭や社会で重要な働きをしている世代が多いのが特徴です。
乳がんは進行すると根治が困難なのが現状であり、早期発見が大切です。
当院では、マンモグラフィ、エコーなどの医療機器を用いた乳がん検診を行います。
また、必要な方には細胞診や針生検といったさらなる精密検査も迅速に行います。

甲状腺疾患は、甲状腺癌や良性腫瘍など腫瘍性疾患に、橋本病、バセドウ病など機能性疾患含めると実に女性の10%程度の方々が罹患されているといわれております。
また、患者様は20-60代と幅広い年代に渡り、治療が長期にわたることも多いのが特徴です。

こういったことから患者様はお仕事をされている方々も多く、
患者様の利便性を考慮し大通り地区で開業させていただきました。
当クリニックでは自分のこれまで得た知識、経験から、適切な医療を提供し、患者様、地域の皆様に愛されるクリニックづくりをしていきたいと思っております。
乳房や甲状腺で何か気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

院長より

乳がんは年々増加し、今は15人に一人が罹患すると言われております。
しかも40-50代の比較的若く、家庭や社会で重要な働きをしている世代が多いのが特徴です。
乳がんは進行すると根治が困難なのが現状であり、早期発見が大切です。
当院では、マンモグラフィ、エコーなどの医療機器を用い、精度の高い、乳がん検診を行います。
また、必要な方には細胞診や針生検といったさらなる精密検査も迅速に行います。

甲状腺疾患は、甲状腺癌や良性腫瘍など腫瘍性疾患に、橋本病、バセドウ病など機能性疾患含めると実に女性の10%程度の方々が罹患されているといわれております。
また、患者様は20-60代と幅広い年代に渡り、治療が長期にわたることも多いのが特徴です。

こういったことから患者様はお仕事をされている方々も多く、
患者様の利便性を考慮し大通り地区で開業させていただきました。
当クリニックでは自分のこれまで得た知識、経験から、適切な医療を提供し、患者様、地域の皆様に愛されるクリニックづくりをしていきたいと思っております。
乳房や甲状腺で何か気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

略 歴

昭和42年
北海道札幌市生まれ
昭和60年
道立札幌西高校卒業
平成4年
札幌医大卒業、第一外科入局
平成8年
札幌医大検査部
平成12年
東京癌研究会附属病院乳腺外科レジデント
平成13年
滝川市立病院外科医長
平成20年
札幌医大第一外科 助教
平成23年
医療法人 東札幌病院 外科部長
(平成26年 米国スタンフォード大学留学)
平成29年4月
大通り乳腺・甲状腺クリニック 開院

院長プロフィール

専門医・所属学会
・日本外科学会 専門医・指導医
・日本乳癌学会 専門医・指導医
・検診マンモグラフィ読影認定医
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 評議員
・日本乳癌学会北海道地方会 世話人
・日本乳癌検診学会、日本甲状腺外科学会、
日本家族性腫瘍学会、日本癌学会各会員
外部役職
札幌医大臨床准教授
With You Hokkaido~あなたとブレストケアを考える会~ 代表

北海道新聞 オントナに寄稿しています。

記事をご覧になるにはタイトルをクリックしてください。

2020.10.1『新型コロナ肺炎に伴う乳癌診療トリアージとは』

「トリアージ」という言葉をご存じでしょうか。
トリアージとは、大規模災害などで多数の傷病者が発生した際の救命の順序を決めるための手段で、患者の重症度に基づいて治療の優先度を決めることを意味します。
欧米では多数の患者が、新型コロナ感染のために病院に搬送されて通常の診療に影響がでており、既存の疾患の診療においてトリアージが必要な状況になりました。
乳癌診療においても日本の状況に合わせたトリアージの指針がつくられました。

まず、診療の緊急度を、高優先度(通常の対応を要する)、中優先度(治療の遅れが予後に影響する可能性がある)、低優先度(パンデミック中は延期可能)と3段階にわけて、様々な診療行為に対しその優先度を記載しております。
例えば、乳癌を強く疑う場合の診断や、高度の乳腺炎の治療などは高優先度となっております。
しかし、乳癌をそれほど強く疑っていない場合の診断、比較的早期の乳癌と診断された場合の手術は中優先度となり、薬物療法を先に行い手術を延期するということも可能とされております。
また、低優先度の診療行為には、乳がん検診、乳癌術後の経過観察、良性病変の生検などが入っております。
大まかな流れでは、乳癌の確定診断は急ぎ、その後は病態に応じて、薬物療法をしながら手術の時期をさぐる、また、乳癌検診などは感染流行が落ち着いてからということになります。ただ、新型コロナ肺炎の流行状態は時期や地域によって異なり、医療資源のひっ迫度により状況が大きく変わってきます。

現在は、北海道内の感染状況は落ち着いており、通常の診療が行われておりますが、大きな流行の波がくるといつこの診療トリアージが必要なるとも限りません。
今のところ、感染予防対策をしながらの通常の乳腺診療は行われております。当たり前ですが、乳癌の診断・治療の遅れはあってはならないことと思います。

2020.1.16『乳がん検診で高濃度乳腺といわれたら』

乳がん検診は乳がんの早期発見には有用であり、定期的に検診をうけることが大切なのはいうまでもありません。
最近、乳がん検診において高濃度乳房という用語が使われることがあります。これはどのようなものなのでしょうか。

乳房は、乳腺実質といって乳汁をつくる小葉や乳汁を運ぶ乳管からなる部分と周囲の脂肪よりなっています。
この乳腺実質が多い状態を高濃度乳房といいます。
40歳代女性に多く、全体で10%程度といわれています。
なぜ、これが最近話題になっているのでしょうか。
マンモグラフィー検診ではこの乳腺実質は白く、脂肪は黒くうつり、腫瘍性病変(いわゆるしこり)も白くうつるため、そのコントラストで病変の有無を判断します。
ところがこの高濃度乳腺というのは乳腺実質が多いため、乳腺と病変のコントラストがつきづらく、がんが発見されにくいとされます。

高濃度乳房ではマンモグラフィー検診の精度が下がるため、超音波検査を追加することもあります。
ただ、乳がん検診の現場でこの高濃度乳房を受診者に告知し、超音波検査を追加すべきかが議論になっています。
これは一口に乳がん検診といっても対策型検診(市町村などで行う検診)か任意検診(企業や個人が自費で行う)かによっても扱いが違い、まだ方向性が定まっていないのが現状です。
また、高濃度乳房は、乳腺実質の量が多いため、乳がんの発症リスクが高まる報告されていますが、これ自体が将来的に病気になるというわけではないのです。

大切なのは、高濃度乳房といわれても、異常な状態(病気)ではないということを正しく理解することです。
また、乳がん検診を受診すればがんの心配はない、ということではなく、検診後であっても定期的にセルフチェックを行い、乳房のしこりなど、自覚症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。

2019.4.7『乳がん発症リスクと生活習慣について』

乳がんは日本人女性の12人に一人が発症するといわれ、日本で増加していることはよく知られています。
乳がん発症の明らかな予防策がない現状で、生活習慣が乳がん発症と関連するかどうかは気になるところです。
現在、乳がんと生活習慣においてたくさんの研究がなされており、いくつかわかっているものもあります。

  • アルコール摂取:コップ1杯程度のお酒を飲むくらいから量を多く飲むにしたがってリスクが上がるといわれております。
  • 喫煙:たばこの煙には約60種類の発がん物質が含まれており、肺がんをはじめとして、多くの部位に対して発癌性ありと言われます。
    喫煙は乳がんでも関連があるとされ、受動喫煙も可能性ありと言われております。
  • 乳製品の摂取:脂肪量の少ない乳製品やヨーグルトはリスクが下がる可能性があるとされます。
  • 大豆の摂取:日本人と欧米人の乳がん発症率の違いに食習慣の違いが注目されてきました。
    日本で多く摂取される大豆についてはリスク減少の可能性はあるとされます。
  • サプリメントの摂取:抗酸化作用のあるビタミン類はがん予防の効能がうたわれておりますが、あきらかなエビデンスはないようです。
    少量ならがん予防に効果のある栄養素も、大量に摂取することはすすめられないとされております。
  • 肥満:肥満が健康に悪い影響を与え、死亡リスクを増加させることはよく知られています。
    乳がんについても肥満は発症リスクを増加させるとされ、特に閉経後の乳がん発症については明らかなようです。

以上のものは、大規模な疫学調査による結果であり、たばこ、肥満などについては、他のがんにもいえることが乳がんとの関連でもはっきりしたということです。
乳がんの発症には、遺伝的素因、環境、生活習慣など複雑に絡み合っており発症を予測することは不可能です。生活習慣の見直し、定期的に乳がん検診をうけることが大切でしょう。

2018.11.28『健康診断で指摘される首のはれについて』

よく健康診断などで首がはれていると言われた方も多いのではないでしょうか。
健康診断での頸部診察は触診を行い、『頸部腫大』と判断され精密検査目的に来院される方が多くいらっしゃいます。
どのような原因があるのでしょうか。

首のはれは、首のリンパ節のはれもありますが主に甲状腺の病気を疑います。
甲状腺は首の前面、鎖骨の少し上に位置する甲状腺ホルモンを分泌する臓器です。
甲状腺のはれ(腫大)には、甲状腺全体がはれるびまん性腫大とこぶのように一部分がはれる結節性腫大に大別されます。
触診で明らかにわかることもありますが多くは超音波検査ではっきりします。
逆にいうと、触診のみでは腫大の確定は困難なことも多く、検査機器を必要とします。
びまん性腫大では、甲状腺機能異常を伴うことが多く、それらにはバセドウ病や橋本病などが含まれます。
また、結節性腫大はいわゆる甲状腺にできるしこり(結節)であり、その中には甲状腺癌や良性の腺腫様甲状腺腫、分泌液がたまる嚢胞などがあります。
甲状腺結節の診断には、まず超音波検査を行いその存在を確かめ、同時にそれが悪性(癌)を疑うものか良性であるかを判断します。
その後、悪性を疑うものや、良性と思われてもそのしこりが3cm以上と大きなものに対しては穿刺吸引細胞診を行います。

この穿刺吸引細胞診は、通常の注射針と同じ太さの針で行いますが、この検査を併用することで、かなりの精度で甲状腺結節の確定診断がつきます。
このように一口に『頸部腫大』といっても、そこから発見される甲状腺の病気には、バセドウ病などのいわゆる機能性疾患(甲状腺ホルモン分泌の病気)から腫瘍性疾患(しこりの病気)と様々です。
また、頸部腫大は健康診断では触診のみで判断されるので、実際に精密検査では異常のなかったということも少なくありません。
『頸部腫大』を指摘された、または自覚した方は、一度甲状腺専門の医療機関を受診してみることをおすすめします。

2018.4.4『乳房の良性疾患について』

乳がんはいまや日本人の11人に一人がかかるといわれており、大変罹患率が高くなっております。
しかし、乳腺外来を受診される方がみな乳がんというわけでなく、乳房の良性疾患と診断される方も相当数いらっしゃいます。
外来で診察する中で多いのが、乳腺症、線維腺腫、嚢胞などです。時に乳管内乳頭腫というあまり聞きなれない病気もあります。
乳腺症とは、乳房のしこり、硬結(平たいかたまり)、疼痛または乳頭分泌などを症状とする乳腺良性疾患の総称です。

最近は病気というより、年齢と共にホルモン環境が変わることによる体の変化と位置づけられています。原因は女性ホルモンの過剰状態が原因と考えられています。
治療は基本的には経過観察で、強い乳房痛のみ薬物治療の対象となります。
多彩な症状を示すので非常に心配されて来院される方が多いのですが、主症状の多くは自然軽快するので心配はいりません。
ただ、しこりの症状がある場合、乳がんでないことをしっかりと確認する必要があります。
線維腺腫は、20~30代に好発する良性腫瘍です。症状は痛みのないしこりや検診エコーなどで偶然見つかることも多い疾患です。

診断は、画像だけで判断できることも多いのですが、ある程度の大きさの時は細胞診や組織診(針生検)などで確定します。
大変良く似た疾患に葉状腫瘍というものがあり、まれに悪性のこともあるので組織診による診断をもとに個別の対応が必要です。
嚢胞は、袋状になったところに分泌物が貯留してできる良性疾患です。
しこりや偶然エコー検査でみつかることが多く、治療は経過観察のみよいのですが、大きなものは排液することもあります。乳管内乳頭腫は、乳管という細い管にできる小さな腫瘤です。
茶色や赤色の乳頭分泌でみつかることが多い疾患です。一部に非浸潤性乳管癌という初期の乳癌の場合があり、濃い色の分泌は精密検査が必要です。

乳房の症状はしこり、痛み、乳頭分泌、皮膚のひきつれなど多様です。症状があり、乳がん検診を受けられていない方は、一度乳腺専門の医療機関を受診してみることをおすすめします。

2017.5.24『女性に多い甲状腺の病気~見逃されやすいやすいのはなぜ?~』

甲状腺は首の前側にある臓器であるということはよく知られていると思いますが、普段はあまり意識することがないと思います。
しかし、甲状腺は体の代謝や成長などにかかわるホルモンを分泌するなど、とても重要な働きをしています。
甲状腺の病気には、「形」の異常と「働き」の異常があります。
これらの異常は、病気の種類によって両方あらわれるか、どちらか一方だけが現れます。
病気になると甲状腺が大きくなることが多いです。
形の異常には、全体が大きくなる、びまん性甲状腺腫や、一部がコブ状になる結節性甲状腺腫や甲状腺癌などがあります。

一方、働きの異常とはホルモン分泌の量の異常のことで、甲状腺ホルモンが過剰に作られる場合(甲状腺機能亢進症)や、働きが低下し甲状腺ホルモンが不足する場合(甲状腺機能低下症)があります。
前者にはバセドウ病、亜急性甲状腺炎など、後者には橋本病などがあります。
働きの異常の症状は多様であり、初期は症状があいまいで、ちょっとした体調の変化と思われて見逃されてしまうことがあります。
機能亢進症に多い動悸、多汗、いらいらするなどの症状は、更年期の症状と似たところもあります。
また機能低下症に多い、だるさ、むくみ、寒がりになる、食欲が落ちるなどの症状は甲状腺以外の病気の症状と間違われることがあります。
このように働きの異常による症状は、甲状腺に特有な症状ではないことが多く、わかりにくいのです。

推定で日本人の20人に1人は何らかの甲状腺の病気になっているといわれ、男女比1対7程度と圧倒的に女性に多いのです。
ほかの病気と同じように、甲状腺の病気も早く治療を始めた方が良いことはいうまでもありません。
医療機関を訪れるきっかけは、首のはれ、甲状腺機能異常の症状、健康診断の指摘(採血、頸動脈エコーなど)が多いです。
首のはれが気になったり、前述の症状が心配だと思われる方は、一度甲状腺専門の医療機関を受診してみることをおすすめします。

学会発表・セミナー等

  • 2023.9.16 第21回日本乳癌学会北海道地方会

    演題名:初回の吸引式乳房組織生検(VAB)にて悪性所見が得られなかった乳癌症例の検討
    要旨:乳癌の確定診断として行う吸引式乳房組織生検(Vacuum assisted breast biopsy: VAB)の偽陰性症例について検討した。2021.1~2023.6に当院で行った超音波下VAB症例332例のうち、同一患者に2回以上VAB施行した症例もしくは初回VAB後、外科的生検行い乳癌が判明した症例の計3例について発表。いずれも、初回のVABで悪性の診断がつかなかったが、悪性を強く疑い経過観察初期に再度VABもしくは外科的生検行い、乳癌の診断となった。診断遅延につながるfalse negativeを避けるため、VAB結果が良性であっても、画像上悪性が否定できない場合、小病変の場合は厳重フォローも可能であるが、大きな病変の場合は積極的に再検査を行うことが望まれることを発表した。
  • 2023.7.29 第39回北海道甲状腺談話会

    演題名:亜急性甲状腺炎の経過観察中に判明した甲状腺乳頭癌の1例
    要旨:症例は51歳、女性。左頸部の腫脹と疼痛を主訴に来院。臨床症状より、亜急性甲状腺炎と診断。ステロイドによる内服治療で本疾患が改善したが、頸部エコーで腫瘤様所見が消失せず、9か月後1.3cmの低エコー腫瘤として認識できたため、細胞診行ったところ甲状腺乳頭癌が判明した。手術行い、乳頭癌、2.2cm、pN0、pStgae I、慢性甲状腺炎の病理診断であった。亜急性甲状腺炎においては結節性病変が消失しない場合、悪性疾患も念頭に置き、腫瘤の精査もしくは経時的な経過観察が必要であることを発表した。
  • 2023.6.29~7.1 第31回日本乳癌学会学術総会

    演題名:当院における葉状腫瘍手術例の検討
    要旨:乳腺葉状腫瘍は、乳腺腫瘍全体の 0.3-1.0%と比較的稀な疾患であり、病理組織学的所見により良性、境界悪性、悪性の3型に分類される。当院で手術治療した葉状腫瘍6例について報告した。年齢中央値は 40歳 (22-51歳)で、全例術前に針生検行い、術前診断は線維腺腫2例、葉状腫瘍は4例であった。全例に腫瘍摘出術を行い、術後病理診断は、良性3例、境界悪性3例、悪性0例であった。5例は再発ないが、断端陽性の境界悪性1例に再発みられ合計3回の手術要したが、その後の再発はない。正確な術前診断が困難な症例も存在することと、再発例の反省から手術時の断端確保には十分気を付けるべきことを報告した。
  • 2022.9.10 第20回日本乳癌学会北海道地方会

    演題名:乳管内乳頭腫手術症例の検討
    要旨:乳管内乳頭腫は血性乳頭分泌を主訴とする乳房良性疾患の代表的疾患の一つとされるが、両悪性の鑑別に苦慮し、手術に至る症例が存在する。当院での手術症例5例について検討した。乳房良性疾患で手術した23例中、本疾患は5例(22%)であり、年齢は、40代2例、50代2例、60代1例、4例に組織生検が行われ、すべて良性であった。手術に至った理由として、血性乳頭分泌持続が1例、腫瘤増大+MRI診断で乳癌疑いが4例であり、それぞれに腺葉区域切除、腫瘤摘出術が行われた。画像診断、組織生検診断を駆使しても切除せざるを得ない症例が存在する。
  • 2022.7.23 第38回北海道甲状腺談話会

    演題名:低リスク微小乳頭癌に対する非手術積極的経過観察に関する検討
    要旨:腫瘤径1cm以下の超低リスク微小乳頭癌と診断された場合、非手術積極的経過観察を行うことも最近認知されてきている。当院で診断した超低リスク微小乳頭癌19例(当院で同時期に乳頭癌と診断確定された全200例の9.5%)について検討。30~40代:6例(31.5%)、50~60代:7例(37%)、70歳以上:6例(31.5%)、平均観察期間は平均16.7ヵ月(0-42ヵ月)、平均腫瘤径6.2mm、18例は腫瘤径変化ないが、1例に42か月後わずかに腫瘤径増大認めた。2例が1-6ヵ月以内に非手術を撤回され手術となった。長期的に経過観察が必要であり、患者理解が重要である。
  • 2022.7.1 第30回日本乳癌学会学術総会

    演題名:新型コロナワクチン接種が乳腺診療に与える影響についての検討
    要旨:乳癌検診で、新型コロナワクチンの摂取歴が判明している71例について検討。リンパ節所見を接種後日数30日で分けた結果、30日未満が約半数であり、正常が36%、リンパ節腫大が64%、30日以上では正常が84%、リンパ節腫大が16%と、接種後1か月経過するとリンパ節所見は軽度になっていた。1例に乳癌であり、受診直前に患側腕にワクチン接種、術前CTで造影される腫大リンパ節が複数個みられリンパ節転移が疑われたが、手術でリンパ節転移は否定された。診察前に新型コロナワクチン接種の事前聴取が望ましく、リンパ節腫大例には受診者への説明が必要であり、確実な鑑別診断が必要である。
  • 2021.10.9 第19回日本乳癌学会北海道地方会

    演題名:新型コロナワクチン接種後の腋窩リンパ節腫大についての検討
    要旨:新型コロナワクチン接種後の乳房診察で腋窩リンパ節腫大がみられ、結果の解釈に苦慮する症例が散見され、当院での診療経験を発表した。当院で診療した39例について、接種側の腋窩リンパ節所見に着目し解析した。腋窩リンパ節の左右差が15例(38%)に見られた。腋窩リンパ節所見を正常、軽度腫大、腫大の3所見に分けると、それぞれ38.5%、38.5%、23%であった。いずれも乳癌症例はいなかった。結論として、診察前に新型コロナワクチン接種の事前の聴取が望ましく、リンパ節腫大例には受診者への説明が必要であり、乳癌のリンパ節転移の見落としがないよう十分な注意が必要である。

  • 2020.10.9 第28回 日本乳癌学会学術総会

    演題名:当院で治療を行った肉芽腫性乳腺炎の検討
    要旨:肉芽腫性乳腺炎というときに乳癌とよく似た形態を示すことがある比較的稀な炎症性良性疾患について当院での治療経験を発表した。2年半で10例を経験した。全例に硬い腫瘤触知し、全例に組織検査行い、8例で肉芽腫性乳腺炎と確定され、2例が乳腺炎であった。治療は8例に行われ、ステロイド7例、抗生物質5例(重複あり)でステロイド平均投与期間は平均5.6ヵ月(1~14ヵ月)であった。膿瘍形成例4例には切開・排膿が行われた。全例手術せず経過し治療終了した。ステロイド治療が有効であり、長期にわたる症例もあるが外科的切除に至る例はなく、粘り強く保存的加療を続けることが肝要である。
  • 2019.8.30 第16回 With You Hokkaido

    2019.8.30(金)に 第16回 With You Hokkaidoを開催しました。
    第16回 With You Hokkaidoの様子はこちら
    With You Hokkaidoは、乳がん患者さんやそのご家族のケアを充実させるために、
    乳腺専門の先生方や医療スタッフとともに考えていく会で、毎年夏に定期開催しております。
    対象参加者は、乳がん患者さん、体験者やそのご家族で、毎年、メインテーマのもと講演やパネルディスカッション、
    並びにグループワークを行っております。
    グループワークは少人数で様々なテーマについて体験や思いを話合う会です。
    毎年200人の参加者が集まり、医師・メディカルスタッフなどのボランティアスタッフも総勢60人以上になります。
    患者さん同士や、様々なメディカルスタッフとも交流できる会です。

    With You Hokkaidoのサイトはこちら
  • 2019.7.20 第37回北海道甲状腺談話会

    2019.7.20(土)午後に 第37回北海道甲状腺談話会を主催しました。
    北海道甲状腺談話会は、北海道の甲状腺診療に携わる医師・メディカルスタッフを対象にした研究会で、
    内科、外科、耳鼻科、放射線科の医師や、看護師、検査技師などが参加します。
    プログラムは一般演題発表と特別講演からなり、北海道の甲状腺診療のレベルアップに貢献しております。
    今年は当院が当番となり、会を開催いたしました。
第37回北海道甲状腺談話会 詳細
  • 2018.8.25 第16回日本乳癌学会北海道地方会

    演題名:エコースキャンガイドの有用性の検討
    要旨:マンモグラフィで指摘された病変部位を二次元上の画面で位置推定するエコースキャンガイド(以下ESG)を導入し、その有用性について検討した。マンモグラフィはキャノンメディカル 製Pe・ru・ruTM Digitalを使用、オプションにてESGを導入した。対象は102例。マンモグラフィ撮影後ESG上での病変位置推定箇所と実際にエコー上描出された病変とが±30%以内であれば的中とした。結果は的中率が93%であり、有用性が高いと思われた。超音波検査の検者が検査前に病変位置をモニタ確認できる環境は検査の質、効率を高めるためにも有用であると思われる。
  • 2018.7.21 第36回 北海道甲状腺談話会

    演題名:甲状腺穿刺吸引細胞診の精度に関する検討
    要旨:開院以来当院で行った穿刺吸引細胞診569病変を検討した。結果は、良性389例(68%)、意義不明84例(15%)、濾胞性腫瘍27例(5%)、悪性52例(9%)であり、診断確定率は82%であった。意義不明84例中画像で悪性を疑った34例で最終的に10例が甲状腺乳頭癌の診断となった。穿刺吸引細胞診で意義不明という確定診断が得られない結果がでた場合は甲状腺癌が多いという結果であり、悪性を疑う所見であれば積極的に再検をし、診断確定すべきである。
  • 2018.4.21 第5回 北海道甲状腺セミナー

    演題名:甲状腺細胞診~精度・実技~(教育講演)
    要旨:姉妹医療機関である上條甲状腺クリニック主催の講演会で教育講演として発表した。当院で行っている甲状腺細胞診について実技・成績について発表した。甲状腺細胞診とは、甲状腺腫瘍に対し、注射針を用いて直接細胞を採取する検査であり、その後の治療方針決定のために必須の検査である。この検査を行うことで、約80%は確定診断がつく、悪性診断の正診率は98%、小腫瘤(6-7mm程度以下)では、正診率が低下することなどを報告した。
  • 2017.9.23 第15回 日本乳癌学会北海道地方会

    演題名:無床専門クリニックでの手術にかかわる病診連携について
    要旨:2017.4に無床の乳腺・甲状腺専門クリニックとして当院を開院した。当院は無床であるため、手術患者さんは連携病院での出張手術を行う体制としている。診断確定後の術前受診日数、入院日数は、これまでの病院単独での診療時とかわりなく、無床クリニックにおいても診療連携体制が整えば、手術治療が可能であることを報告した。その他、今後の課題などについて発表した。患者さんのから意見では、手術までしてくれることで主治医が変わらず見てもらえることで安心感をもっているという声が予想以上に多いことがわかった。
  • 投稿日:2019年1月21日 更新日:

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